【医師監修】生理前に悩む便秘の原因とは?すぐできる解消メソッド3選

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生理前の便秘に悩んでいる人はいませんか?

便秘になると、おなかが張ったり肌が荒れたりといやなことばかり。

人に相談しにくい話題なので、1人で抱え込んでいる人も多いのではないでしょうか。

今回は、生理前の便秘の原因と解消方法についてあんしん漢方・医師の木村眞樹子さんに解説いただきます。

生理前の便秘はなぜ起きる?

エクスクラメーション
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生理前の便秘は黄体ホルモンの増加と関係があると考えられています。

黄体ホルモンとは、排卵日から生理が始まるまで多く分泌されるホルモンです。

黄体ホルモンが、妊娠に備えて体内のものを外に出さないよう働きかけるため、便の水分を吸収して硬くしたり、排便を促すぜん動運動を低下させたりしてしまいます。

そのため、便が硬い・排便回数が減るなどの便秘の症状があらわれるのです。

すぐできる生理前の便秘改善メソッド3選

ヨーグルト
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生理前の便秘はちょっとした工夫で改善が見込めます。

手軽な改善メソッドを紹介するので、できそうなものから試してみてください。

食物繊維・乳酸菌を摂る

便秘改善のためには食生活を整えることが大切です。

なかでも、食物繊維と乳酸菌は積極的に取り入れるようにしましょう。

食物繊維には、便の水分を保持する働きや、腸のぜん動運動を活発にする働きがあります。

バナナ、きのこ、ごぼうなどに多く含まれているため、意識的に献立に入れるようにしてください。

また、乳酸菌には腸内細菌のバランスを整える効果があります。

ヨーグルトや納豆など乳酸菌を含む食品やサプリメントなどで補うのがいいでしょう。

湯船につかる

生理前はホルモンバランスの影響で自律神経も乱れがち。

イライラや落ち込みなどのストレスで、便通が悪くなっている可能性もあります。

そのため、温かい湯船につかってリラックスするのも便秘対策のひとつです。

ゆっくり湯船に浸かって心とからだを落ち着かせましょう。

また、入浴により血行がよくなると自律神経も整います。

緊張状態にあった腸が柔らかくなることによって便秘解消にもつながるので、生理前はバスタイムを楽しむのがおすすめです。

腹部マッサージによる腸への刺激

便秘には腹部マッサージも効果的です。

からだの外側から腸を刺激することで、便通を促すことができます。

おすすめは「の」の字マッサージ。

手をおへその下あたりに当て、「の」の字を書くように時計回りに動かします。

ゆっくりと優しく押しながら行うのがポイントです。

「便秘気味だな」と思ったら実践してみましょう。

生理前の便秘には漢方薬もおすすめ

生薬
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便秘対策は漢方薬でもできるのを知っていますか?

生理前の便秘は、黄体ホルモンの分泌量の増加により、便の水分が減ったり、腸のぜん動運動が低下したりすることで引き起こされます。

そのため、
  • 腸のぜん動運動を促進し、便の排出をスムーズに行う
  • 腸内の水分を保持し、便を柔らかくする
  • 自律神経のバランスを整え、腸の正常な動きをサポートする
といった効果が見込めるものを選ぶのがいいでしょう。

<おすすめの漢方薬>

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

生理に伴う女性特有の不調によく使われる漢方薬です。
腸の運動を活発にすることで排便を促すとともに、便を潤すことで柔らかくして便秘に働きかけます。
そのほか、生理不順や生理時の精神不安、イライラ、更年期障害にも効果があります。
体力が中等度以上の人におすすめです。

麻子仁丸 (ましにんがん)

生活習慣やストレス、大腸の筋力低下を原因とする硬くなった便秘に用いられる漢方薬です。
腸を潤し、便を柔らかくすることで便秘を解消します。
そのほか、のぼせ、ふきでもの、おなかの張りなどにも効果があります。
体力があまりない人におすすめです。

漢方薬は症状や体質にあったものを選ぶことで、便秘以外の気になる症状にもアプローチすることが可能です。

PMSや冷え性など女性特有の症状全般に効果が見込めるものもあるので、一石二鳥で対策できるのはうれしいですね。

「自分にあう漢方薬がわからない」「はじめてでちょっと怖い」という人でも大丈夫。

最近は、AIが自分にあった漢方薬を選んでくれる便利なサービスもあります。

オンラインで気軽に診断できるので活用してみてください。

また、漢方薬は天然の生薬由来のため副作用が起こりにくいのも特徴です。

はじめての人も安心して始められます。

生理前の便秘対策に漢方薬を試してみるのはいかがでしょうか?

便秘知らずのからだを目指して

生理前は黄体ホルモンの影響で便秘になりやすい状態です。

便秘になると、不快な状態が続くうえ、からだにもよくありません。

そのため、日頃から食生活に気をつけたり、生活習慣を工夫したりすることで、便秘にならないような習慣をつけることが大切です。

自分にあう解消メソッドを見つけて、日頃から便秘対策をしていきましょう。

<この記事の監修者>

木村 眞樹子(きむらまきこ)
医師

都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。
総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。
産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。
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