【医師&薬剤師監修】生理の出血量が多いのは異常?過多月経のサインかも!

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生理がくるたびに何時間もナプキンがもたないとか、いつまで経っても終わらないとかで悩んでいませんか。

もしかしたらこれは異常なのか、病気なのかもしれないと不安になってしまいますよね。

今回は、どういう状態を過多月経というのか、その原因は何かについて医師の横倉恒雄先生とあんしん漢方薬剤師の木村英子さんに解説いただきます。

過多月経とは

腹痛でつらい女性
出典:Pixabay


通常の生理は1回の量が140ml以下ですが、150ml以上になると過多月経といいます。

150mlという量を、目で見て判断するのは難しいですが、昼間に夜用ナプキンが必要なくらいといわれています。

過多月経の原因が、婦人科系や内科系の疾患の場合もあるので、次のような状態があったら婦人科を受診してください。

<受診の目安>

  • 昼に夜用ナプキンを使う日が続く
  • レバー状の血のかたまりが出る
  • 生理が10日以上ある
  • 月経痛が激しい


受診をする際には、生理の開始日や出血量の変化や状態、普段の月経周期などについて説明できるようにしておきましょう。

何かの疾患だった場合は早期治療が大切なので、悩んだらすぐに受診することをおすすめします。

過多月経の原因

聴診器
出典:Pixabay


それでは、過多月経の原因は何なのでしょうか。

過多月経の原因はさまざまで、婦人科系疾患や機能性疾患、内科系疾患などが考えられます。

婦人科系疾患

良性の疾患では子宮筋腫、子宮内膜ポリープや子宮内膜過形成、悪性の疾患では子宮体癌や子宮けい癌が考えられます。

こうした疾患は、普段から検査をしていないとなかなか見つけられないため、気になったらすぐに受診しましょう。

悪性疾患かどうかを診断することは非常に重要です。

機能性疾患

無排卵性周期症や黄体機能不全などが代表的な疾患です。

月経不順であり出血量や月経期間に何らかの異常がある場合は、無排卵周期症の可能性があります。

また、黄体ホルモンが分泌されない黄体機能不全は、卵子が着床しづらくなる疾患です。

これは不妊症や不育症の原因となるため、妊娠を希望している人は早めに受診するようにしましょう。

内科系疾患

過多月経の原因が、血液疾患の場合もあります。

止血に必要なタンパク質が少ないフォン・ヴィレブランド病や血友病、白血病などが隠れているかもしれません。

いずれの疾患も、治療が手遅れにならないよう早めに受診して、原因を見つけることが大切です。

過多月経かなと悩んだら、婦人科や内科での早期受診をおすすめします。

女性特有の悩みには漢方薬もおすすめ

生薬
出典:Unsplash


生理に関する女性特有の悩み対策には、からだの中から根本的な改善ができる漢方薬もおすすめです。

女性特有の悩み対策には「からだを温め血流をよくして冷えを改善する」「ストレスなどの精神不安を取り除く」などの働きをする漢方薬を選びましょう。

<女性特有の悩み対策におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

からだにこもった過剰な熱を冷ますことで自律神経の乱れを整え、不安やイライラなどの情緒不安定、のぼせ、ほてりに用いられます。
また、血流をよくすることで、月経不順、過多月経など婦人科系疾患にも用いられます。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血流をよくして女性ホルモンの乱れに働きかけることで、女性特有の月経痛や月経異常のほか、冷え性、貧血、むくみなど、女性のからだの不調に幅広く用いられます。


なお、漢方薬はからだに合わないと効果が不十分だったり、副作用が出たりする場合があるため、必ず漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談してください。

スマホひとつで相談でき、あなたに合った漢方薬を自宅まで郵送してくれるオンラインサービスの「あんしん漢方」もおすすめです。

まとめ

生理がくるたびに出血量が多く、これはどういうことなのかと悩んでいたと思います。

今回解説した過多月経の症状が当てはまっているかもしれないと思ったら、早めに婦人科を受診するようにしましょう。

普段から生理について気にかけ、記録しておくこともおすすめです。

<この記事の監修者>

横倉先生
横倉恒雄(よこくらつねお)医師
婦人科・内科・心療内科医

医学博士/医師。
横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。
東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を創設。
故・日野原重明先生に師事。
ストレスなどから不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。
新刊本『今朝の院長の独り言』(青春出版社)はポジティブなメッセージに溢れていると話題に。
快食脳ダイエット講座も好評。


木村 英子(きむらえいこ)
あんしん漢方薬剤師

北里大学薬学部・東京大学大学院医学系研究科卒。
臨床検査技師。
厚生労働省検疫所・病院にて公衆衛生・感染症現場を経て、インドアーユルヴェーダの権威ミーナクシ・アフジャ博士に師事。
対症療法ではなく体質を根本改善することの重要さを痛感し、西洋医学をベースに東洋医学からのアプローチを取り入れ、アロマやハーブを活用した情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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